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Puttin' It Together エルビン・ジョーンズ
Puttin' It Together
エルビン・ジョーンズ
エルビン・ジョーンズは不思議なドラマーである。彼のたたきだすリズムがとてつもなく不思議なのである。スローテンポなバラッドにおけるプレイがとてつもなくスリリングであったり、早いテンポでどんなに手数足数を突っ込もうが不思議とガチャガチャしていない。ゆるいリズムなのだがスピード感があるかと思えば、スピード感たっぷりのアップテンポなのにビートとビートの間にたっぷりの空間があるのだ。アート・ブレイキーの伝統的なジャズドラムスタイルを引き継ぎながらも確固たる個性があるのは独特のタイム感がそうさせるのではないだろうか。
ジャストのタイミングを基準に考えて前にビートのポイントがあるのを「前ノリ」、後ろにポイントがある場合を「後ノリ」というのだが、エルビン・ジョーンズはこのリズムのニュアンスを自由自在にコントロールできるのである。特にアフロキューバンリズムにおいてはビートのポイントがグラングランに揺れ動いているのに聴いてるこちらは体が勝手に動いてしまう。現代のポップスなどのかっちりしたタイム感になれた耳からすると彼のタイム感は相当異端なのだが、いつの間にかあのつかみどころのない「スリルと緩さが同居する」独特のタイム感に「とりこ」となってしまうのである。
本作はエルビン・ジョーンズがブルーノートレーベルに残した「ピアノ抜きトリオ」の作品。おなじみコルトレーンカルテットのベースを担当した朋友ジミー・ギャリソン、のちにチック・コリアのリターントウーフォーエバーに加入してブレイクしたリード奏者ジョー・ファレルのメロディー、エルビン・ジョーンズのドラム、この三者しかいないのに非常にカラフルでリズミックでメロディアスな演奏になっている。
ブルーノートレーベルの勢いが落ちかけた時代の作品であるため、いささか注目度は落ちるのだがエルビンのファンとしてはぜったい外せない1枚である。そんな背景があるため悲しいことに今日現在では非常に入手が困難でまさに歴史に埋もれた名盤となってしまったもったいない1枚でもある。
プッティン・イット・トゥゲザー
■「エルヴィン・ジョーンズ:ディファレント・ドラマー」&「ジャッキー・バイアード:エニシング・フォー・ジャズ」
エルビン・ジョーンズの教則的なドキュメンタリー作品。彼のメロディックなアプローチの秘密がここにある。ジャッキー・バイアードの映像も入っているいわゆる「2 in 1」もの。お得である。
「エルヴィン・ジョーンズ:ディファレント・ドラマー」&「ジャッキー・バイアード:エニシング・フォー・ジャズ」 [DVD]
【関連記事】
■Something For Lester レイ・ブラウン~ピアノトリオの名盤
■Encounter! ペッパー・アダムス ~収録メンバー良し、バリサクの名手の名盤。
■Individualism of Gil Evans Gil Evans ~ジャズのオーケストレーションへ革命をもたらした1枚
■Overseas トミー・フラナガン ~猛烈にスイングするピアノトリオの大名盤
■Coltrane's Sound ジョン・コルトレーン ~エルビンの活きの良さを味わう
■ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン ~バラッドと双璧をなす名盤
■デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン ~1曲目だけで元が取れてしまいます。
■Coltrane Play the Blues ~これを聴いたことがないひとは直ぐに聴くべし!a>
■Return to Forever ~フュージョンの幕開けa>
エルビン・ジョーンズ
エルビン・ジョーンズは不思議なドラマーである。彼のたたきだすリズムがとてつもなく不思議なのである。スローテンポなバラッドにおけるプレイがとてつもなくスリリングであったり、早いテンポでどんなに手数足数を突っ込もうが不思議とガチャガチャしていない。ゆるいリズムなのだがスピード感があるかと思えば、スピード感たっぷりのアップテンポなのにビートとビートの間にたっぷりの空間があるのだ。アート・ブレイキーの伝統的なジャズドラムスタイルを引き継ぎながらも確固たる個性があるのは独特のタイム感がそうさせるのではないだろうか。
ジャストのタイミングを基準に考えて前にビートのポイントがあるのを「前ノリ」、後ろにポイントがある場合を「後ノリ」というのだが、エルビン・ジョーンズはこのリズムのニュアンスを自由自在にコントロールできるのである。特にアフロキューバンリズムにおいてはビートのポイントがグラングランに揺れ動いているのに聴いてるこちらは体が勝手に動いてしまう。現代のポップスなどのかっちりしたタイム感になれた耳からすると彼のタイム感は相当異端なのだが、いつの間にかあのつかみどころのない「スリルと緩さが同居する」独特のタイム感に「とりこ」となってしまうのである。
本作はエルビン・ジョーンズがブルーノートレーベルに残した「ピアノ抜きトリオ」の作品。おなじみコルトレーンカルテットのベースを担当した朋友ジミー・ギャリソン、のちにチック・コリアのリターントウーフォーエバーに加入してブレイクしたリード奏者ジョー・ファレルのメロディー、エルビン・ジョーンズのドラム、この三者しかいないのに非常にカラフルでリズミックでメロディアスな演奏になっている。
ブルーノートレーベルの勢いが落ちかけた時代の作品であるため、いささか注目度は落ちるのだがエルビンのファンとしてはぜったい外せない1枚である。そんな背景があるため悲しいことに今日現在では非常に入手が困難でまさに歴史に埋もれた名盤となってしまったもったいない1枚でもある。
プッティン・イット・トゥゲザー
■「エルヴィン・ジョーンズ:ディファレント・ドラマー」&「ジャッキー・バイアード:エニシング・フォー・ジャズ」
エルビン・ジョーンズの教則的なドキュメンタリー作品。彼のメロディックなアプローチの秘密がここにある。ジャッキー・バイアードの映像も入っているいわゆる「2 in 1」もの。お得である。
「エルヴィン・ジョーンズ:ディファレント・ドラマー」&「ジャッキー・バイアード:エニシング・フォー・ジャズ」 [DVD]
【関連記事】
■Something For Lester レイ・ブラウン~ピアノトリオの名盤
■Encounter! ペッパー・アダムス ~収録メンバー良し、バリサクの名手の名盤。
■Individualism of Gil Evans Gil Evans ~ジャズのオーケストレーションへ革命をもたらした1枚
■Overseas トミー・フラナガン ~猛烈にスイングするピアノトリオの大名盤
■Coltrane's Sound ジョン・コルトレーン ~エルビンの活きの良さを味わう
■ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン ~バラッドと双璧をなす名盤
■デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン ~1曲目だけで元が取れてしまいます。
■Coltrane Play the Blues ~これを聴いたことがないひとは直ぐに聴くべし!a>
■Return to Forever ~フュージョンの幕開けa>
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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽
コメント
エルヴィン・ジョーンズといったら、
トラっち。 さんへ
コメントありがとうございます。
1曲目のドナルド・バード作曲「ファンシーフリー」でのドラミングが良い意味で自由すぎる魚と灯台のアレですね。もちろんアレも大名盤です。
そしてフロントを務めるのはデイブ・リーブマンとスティーブ・グロスマンのご両人。どちらもコルトレーンフリークな人ですね。
> 私にとっては「ライヴ・アット・ザ・ライトハウス」です。
> やはりピアノレスですが、フロントは二人のコルトレーンまがい(笑)
1曲目のドナルド・バード作曲「ファンシーフリー」でのドラミングが良い意味で自由すぎる魚と灯台のアレですね。もちろんアレも大名盤です。
そしてフロントを務めるのはデイブ・リーブマンとスティーブ・グロスマンのご両人。どちらもコルトレーンフリークな人ですね。
> 私にとっては「ライヴ・アット・ザ・ライトハウス」です。
> やはりピアノレスですが、フロントは二人のコルトレーンまがい(笑)
わんわんわん様
こんばんは
コマーシャル路線に走った、この時期のブルーノートも好きです。これもyoutubeで探して聴いてみましたが、楽しいアルバムですね。ピッコロが新鮮でした。
メイナード・ファーガソンのこの間のやつはゲットして聴いています。よくよく棚を眺めたらデューク・エリントンやカウント・ベイシーなど、有名どころのビッグバンド作品はあったので、併せて聴き直そうと思います。
こんばんは
コマーシャル路線に走った、この時期のブルーノートも好きです。これもyoutubeで探して聴いてみましたが、楽しいアルバムですね。ピッコロが新鮮でした。
メイナード・ファーガソンのこの間のやつはゲットして聴いています。よくよく棚を眺めたらデューク・エリントンやカウント・ベイシーなど、有名どころのビッグバンド作品はあったので、併せて聴き直そうと思います。
GAOHEWGII さんへ
コメントありがとうございます。
じつはわんわんわんも後期ブルーノートストレートアヘッドなジャズじゃないものは好きですね。
マリーナ・ショウの「Who is This Bitch,Anyway?」だとかは絶品でちびってしまうくらいです。
ここでエレキベースを弾いているチャック・レイニーがこれまたええ仕事してはるのです。
メイナード・ファーガソンは早速ゲットされたとのことで。おめでとうございます。
あの「ピュー!」だの「キュー!」だのというトランペットのハイノートに虜になりますよ。
「スタートレックのテーマ」を聞くと「ニューヨークへ行きたいか!?」だの「ニューヨークへジャストミート!!」だのと血が騒ぎます(おっさんの証拠です)。
デューク・エリントンやカウント・ベイシーなどのビッグバンドものはわんわんわんの過去記事を参考にしていただければ間違いないと思います。
> わんわんわん様
>
> こんばんは
>
> コマーシャル路線に走った、この時期のブルーノートも好きです。これもyoutubeで探して聴いてみましたが、楽しいアルバムですね。ピッコロが新鮮でした。
>
> メイナード・ファーガソンのこの間のやつはゲットして聴いています。よくよく棚を眺めたらデューク・エリントンやカウント・ベイシーなど、有名どころのビッグバンド作品はあったので、併せて聴き直そうと思います。
>
じつはわんわんわんも後期ブルーノートストレートアヘッドなジャズじゃないものは好きですね。
マリーナ・ショウの「Who is This Bitch,Anyway?」だとかは絶品でちびってしまうくらいです。
ここでエレキベースを弾いているチャック・レイニーがこれまたええ仕事してはるのです。
メイナード・ファーガソンは早速ゲットされたとのことで。おめでとうございます。
あの「ピュー!」だの「キュー!」だのというトランペットのハイノートに虜になりますよ。
「スタートレックのテーマ」を聞くと「ニューヨークへ行きたいか!?」だの「ニューヨークへジャストミート!!」だのと血が騒ぎます(おっさんの証拠です)。
デューク・エリントンやカウント・ベイシーなどのビッグバンドものはわんわんわんの過去記事を参考にしていただければ間違いないと思います。
> わんわんわん様
>
> こんばんは
>
> コマーシャル路線に走った、この時期のブルーノートも好きです。これもyoutubeで探して聴いてみましたが、楽しいアルバムですね。ピッコロが新鮮でした。
>
> メイナード・ファーガソンのこの間のやつはゲットして聴いています。よくよく棚を眺めたらデューク・エリントンやカウント・ベイシーなど、有名どころのビッグバンド作品はあったので、併せて聴き直そうと思います。
>
ビートルズの大好きなレコードの中にも、CD化されないままの名盤があります…。
Beat Wolf さんへ
コメントありがとうございます。
ビートルズはほんとに未CD化音源やブートレッグなどが多そうですよね。
それこそ一生かかっても聴き終えることは無理であるほど未開拓音源がありそうですね。
> ビートルズの大好きなレコードの中にも、CD化されないままの名盤があります…。
ビートルズはほんとに未CD化音源やブートレッグなどが多そうですよね。
それこそ一生かかっても聴き終えることは無理であるほど未開拓音源がありそうですね。
> ビートルズの大好きなレコードの中にも、CD化されないままの名盤があります…。
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やはりピアノレスですが、フロントは二人のコルトレーンまがい(笑)