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ラヴェル:ボレロ、他 クリュイタンス~ボレロの決定盤

ラヴェル:ボレロ、他
クリュイタンス

世間的に「ボレロの決定盤」として評価が高いのが本作。クリュイタンス盤のボレロである。いまだに「クリュイタンス」が「クリュスタイン」となったり「クリュタインス」となり覚えられないので、赤い服の人が踊っているアレと覚えているのである。

ボレロは本当に不思議な曲だ。ただ淡々と同じモチーフが使用するスケールを変えて繰り返されているだけなのだが、とてもモーダルな色彩感があふれている。

そして「オーケストラの魔術師」と呼ばれたラヴェルの鬼才ぶりが如実にあらわれている曲でもある。
楽器ごとの音域特有の倍音、そして楽器と楽器の組み合わせ方。ラヴェルはなんという音の重ね方をするひとだ!と毎回感心する。知らず知らずのうちに15分がすぎてゆくのである。

スペイン狂詩曲も大変興味深い。アレンジがとても緻密でこの木管楽器と打楽器の使い方は非常に勉強になる。
クラシックがこんなに面白いものだとは知らなかった。すべての曲において非常に興味深い。

曲目リスト
1. ボレロ
2. スペイン狂詩曲 I.夜への前奏曲
3. スペイン狂詩曲 II.マラゲーニャ
4. スペイン狂詩曲 III.ハバネラ
5. スペイン狂詩曲 IV.祭り
6. ラ・ヴァルス

ラヴェル:ボレロ、他
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ラスト・コンサート The Modern Jazz Quartet ~MJQ22年の集大成

ラスト・コンサート
The Modern Jazz Quartet


これまた有名な大名盤MJQの解散コンサートである。
22年にわたり長い活動を続けてきたこのグループの集大成というべき内容。
人気のレパートリーがずらりとならび最後の感謝の意味をこめて大サービスである。

バッハにこっていたジョン・ルイスの対位法的なカウンターメロディーと
ミルト・ジャクソンが奏でるブルージーなビブラフォンの音のゆらぎがたまらない。

他の作品よりひとつぬきんでた内容で「有終の美」という言葉が実にふさわしい1枚だ。

ディスク:1
1. 朝日のようにさわやかに
2. シリンダー
3. サマータイム
4. リアリー・トゥルー・ブルース
5. ホワッツ・ニュー
6. Aマイナーのブルース
7. コンファメイション
8. ラウンド・ミッドナイト
9. チュニジアの夜
10. ティアーズ・フロム・ザ・チルドレン
11. H(B)のブルース
12. イングランズ・キャロル

ディスク:2
1. ゴールデン・ストライカー
2. ひとしれず
3. トラヴリン
4. スケーティング・イン・セントラル・パーク
5. リジェンダリー・プロフィール*ボーナス・トラック
6. アランフェス協奏曲*ボーナス・トラック
7. ジャスミン・トゥリー
8. イン・メモリアム
9. ジャンゴ(アンコール曲)
10. バグス・グルーヴ(アンコール曲)


ラスト・コンサート(完全盤)

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Something Else!!!! オーネット・コールマン ~メロウでハーモニックなフリージャズ

Something Else!!!!:The Music Of Ornette Coleman
オーネット・コールマン


どうしてもフリージャズと聞くと「ドシャメシャの取り付く島の無い音楽」「聞くと非常に疲れる音楽」を想像してしまう。しかし本作は「ちゃんとメロディーのある音楽」なのである。フリージャズと聞いて身構えてしまう人に聞いていただきたい1枚である。本作は数少ないピアノが入った非常に聴きやすい1枚でもある。


オーネットは面白い曲を書く人だ。作曲の作法としては無秩序なメロディーではなくしっかりとビバップが根底にあるのだが、オーソドックスでありながらもどこか浮遊感が「すっとんだ」メロディーが特徴だ。この人の書く曲はパット・メセニーをはじめいろんな人にカバーされている。

ソロではコード進行の制約などもとっぱらって感情の赴くままに好き放題にブロウする。コルトレーンもオーネットの音楽を聴いて「なんじゃこれは!」とおもったのもうなづける。



曲目リスト
1. Invisible
2. The Blessing
3. Jayne
4. Chippie
5. The Disguise
6. Angel Voice
7. Alpha
8. When Will The Blues Leave?
9. The Sphinx


Something Else!!!!:The Music Of Ornette Coleman

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Complete Works for Solo Piano Louis Lortie ~心が静かになる1枚

Complete Works for Solo Piano
Louis Lortie

本記事が100件目の記事になります。拙文におつきあいただいております皆様にお礼を申し上げます。

いままではクラシックに対し斜に構えた見方をしていたのだが、それはとんだ食わず嫌いであった。
実はいま猛烈にラヴェルにはまっているのである。音と音の重ね方(ヴォイシング)がとてもモダンなのだ。
それは伝統的な和声進行(このコード進行の「ベタ」さが食わず嫌いのもとであった)にとらわれておらず、
メロディーに対してあえて調性の曖昧なヴォイシングをおこなうモーダルなところが良いのである。
ヴォイシングの手法としてはモーダルマッピングというのが当てはまるのだろう。

話題を本作に戻すのだが、本作はラヴェルのピアノ曲集の「鉄板盤」とか「決定盤」と呼ばれることが多い。
それもそのはずピアノがもつ表情を全て引き出していると思えるような内容である。
まずは音色のコントロールがすばらしい。深く沈みこむようなピアニッシモからはじけだすようなフォルテッシモ、フレーズの緩急のつけ方もきめ細かくすばらしい。それだけ音色をコントロール技術があるのだろう。
細かく行き届いたコントロールがラヴェルのメロディックな和声感を色鮮やかに再現している。
心が静かになる「持っててよかった」という1枚である。


Complete Works for Solo Piano

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FULL HOUSE - LIVE AT JAZZHUS MONTMARTRE Alex Riel ~ベテランドラマーのバースデーライブ

FULL HOUSE - LIVE AT JAZZHUS MONTMARTRE
Alex Riel


デンマークの巨匠ジャズドラマー、アレックス・リールが2010年9月に70歳を迎えたときに行われた「バースデーライブ」である。若手をフロントに配し後ろからバシバシとあおるリールのドラミングは衰えを感じさせない。
若かりしころも得意であった手足を組み合わせたリニアフレーズが炸裂する。本当に70歳なのかと思ってしまうほどエネルギッシュだ。

2曲目のボディ・アンド・ソウルではジョージ・ロバート(AS)がホントに良く歌っている。もともと転調が多い曲だけにドラマティックなプレイがしやすいのだが、とりわけ歌心がさえている。
エンディングのカデンツァではハッピーバースデーの即興引用が心憎い。

曲目リスト
1. JUST FRIENDS
2. BODY AND SOUL
3. IMPRESSIONS
4. CHIMING IN
5. LIKE SOMEONE IN LOVE
6. OLD FOLKS
7. SANDU

FULL HOUSE - LIVE AT JAZZHUS MONTMARTRE [輸入盤]

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She Was Too Good to Me 邦題:枯葉 チェット・ベイカー ~CTIに残した名作

She Was Too Good to Me 邦題:枯葉
チェット・ベイカー


以前の記事にもあるようにチェエット・ベイカーは調子の良いときと悪いときの浮き沈みが激しく相当に破天荒な人生を歩んだ。本作はチェットがドラッグ中毒という長くて暗い闇から抜け出した直後に、CTIレーベルの名プロデューサーであるクリード・テイラーが彼をもう一度表舞台へと立たせるための録音に違いない。

クリード・テイラーが用意した参加メンバーが超豪華だ。やさしく太い音色のチェットのトランペットをサポートするのは、風が吹き抜けるようなポール・デスモンドのアルト。マイクの立て方のせいだろうか、ややドタバタ感があるスティーブ・ガッドのドラム(テイクによってはジャック・デジョネット)、ヒューバート・ローズのフルート、ボブ・ジェームスのエレキピアノ。ロン・カーターのベースの音色がべたっとしすぎていないのもまたいい。ちょっぴりモダンなアレンジはドン・セベスキーによるものだろうか。

これだけの精鋭メンバーをそろえたのは、きっと「よくぞ戻ってきてくれた!」という気持ちの表れだったのかも。それに応えるかのようにチェットのプレイも冴え渡る。小粋な歌も健在だ。

曲目リスト
1.Autumn Leaves
2.She Was Too Good to Me
3.Funk in Deep Freeze
4.Tangerine"
5.With a Song in My Heart
6.What'll I Do?
7.It's You or No One
8.My Future Just Passed

She Was Too Good to Me

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Trio 99-00 パット・メセニー ~パット・メセニーのジャズギタートリオ

Trio 99-00
パット・メセニー


世間が「2000年問題」に遭遇するかもしれないと騒いでいた頃、パット・メセニーがギタートリオという形式でジャズにとりくむプロジェクトを始めたと話題になった作品だ。

メセニーが選んだメンバーは当時飛ぶ鳥を落とす勢いのブラッド・メルドーのバンドに所属していたラリー・グレナディア(B)、そして超個性的なジャズドラマービル・スチュワート(Dr)。彼らのスケジュールをおさえるのも大変だっただろう。超多忙なスケジュールを縫うようにして出来上がったのが本作である。

ストレートアヘッドなジャズというフォーマットにおいても、チョーキングなどを使わずとも不思議は透明感とブルージーな感覚を表現できるあのメセニー節は健在である。ピッキングが丁寧で音色がキレイだからなのだろう。

曲目リスト
1. (Go) Get it
2. Giant steps
3. Just like the day
4. Soul cowboy
5. The Sun in Montreal
6. Capricorn
7. We had a sister
8. What do you want?
9. A Lot of livin' to do
10. Lone Jack
11. Travels

Trio 99-00

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SPACY 山下達郎~「うわぁ!」と1曲目からグイッと引き込まれる1枚

SPACY (スペイシー)
山下達郎


「うわぁ!」と1曲目からグイッと引き込まれる1枚である。1977年のリリースという全く古臭さを感じさせない。プロツールなどのDTM環境により消費されるための音楽がカンタンに作り出せてしまう現代、この時代の人の手による録音というのがむしろ新鮮さを感じる。

今からするとバックミュージシャンが豪華すぎる。細野晴臣、坂本龍一、佐藤博、ポンタ、バックコーラスの吉田美奈子など超一流どころがそろっている。やはりポンタは歌謡曲を叩かせたら超一流だ。曲に合わせてスネアの選定やチューニングの作りこみをしているというのは本当である。細野晴臣の泥臭いエレキベースの鳴らし方、音の選び方も絶品である。

音楽は時代を映すとよくいわれる。それが悪いこととは全く思わないのだが、本作から感じられる「プロ意識」をもった当時の作品を前にすると、誰でも発信できる現代の「カンタンさ」が浮き彫りになってしまう。

曲目リスト
1. LOVE SPACE
2. 翼に乗せて
3. 素敵な午後は
4. CANDY
5. DANCER
6. アンブレラ
7. 言えなかった言葉を
8. 朝の様な夕暮れ
9. きぬずれ
10. SOLID SLIDER

SPACY (スペイシー)

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ムーン・ダンス アン・サリー ~シンプルこそ最強だ

ムーン・ダンス
Ann Sally


一聴するといわゆるBGMに最適な「カフェミュージック」のようだが、しっかり向き合って聴くとそうではないことが直ぐに分かる。

彼女はパワフルに歌い上げるタイプではなく、どちらかといえばノラ・ジョーンズのようなシンプルな楽器編成で自分の世界をつくるシンガーだ。彼女の歌声はエアリーでありながら存在感がある。こまめな声区の切り替えやロングトーン、音尻の消し方なども見事である。

「蘇州夜曲」や「星影の小径」など日本の戦後歌謡がこのようなキレイなメロディーを持った曲であることを教えてくれた本作に感謝。
しかし医者(内科)と母という三足のわらじをはいているとはこれまたびっくるである。次作が待ち遠しい。

曲目リスト
1. アイ・ウィッシュ・ユー・ラヴ
2. 僕が生れた町には川が流れている
3. ハヴント・ウィ・メット
4. 蘇州夜曲
5. ピースフル
6. オンリー・ラヴ・キャン・ブレイク・ユア・ハート
7. 輝く太陽
8. 星影の小径
9. ファイヴ・フォー・サンバ
10. メウ・カルナヴァル
11. ハレルヤ

デイ・ドリーム


姉妹版のこちらもおすすめであります。

ムーン・ダンス

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Jo Jones Trio ジョー・ジョーンズ ~ジャズドラムの偉大な祖父

Jo Jones Trio
ジョー・ジョーンズ


マックス・ローチ、ケニー・クラーク、アート・ブレイキー…
自らのスタイルを築きあげた歴史的な名ドラマーたちが愛してやまない「ジャズドラムの」原点ともいえる人だ。
みんなこの人にあこがれてきたのだ。

このひとの叩く姿を映像で見たことあるのだがフォームが非常に美しくて完璧である。繊細なプレスロールは紙をシャーっと切り裂くようなきめ細かい音。ダイナミックなプレイではモーラー奏法によるスティックの動きがしなる鞭のよう。その動きがそのまま音になっているのである。

また「顔で演奏する」人でもある。叩くときの表情が非常に豊かなのである。動きもきれいで音もすばらしくテクニックも抜群で、しかも見ていて楽しい。これぞエンターテイメントといったプレイだ。

曲目リスト
1. Sweet Georgia Brown
2. My Blue Heaven
3. Jive At Five
4. Greensleeves
5. When Your Lover Has Gone
6. Philadelphia Bound
7. Close Your Eyes
8. I Got Rhythm-Part I
9. I Got Rhythm-Part II
10. Embraceable You
11. Bebop Irishman
12. Little Susie

Jo Jones Trio

動くジョー・ジョーンズはこちら。ライオネル・ハンプトンのスティック回し芸も秀逸。

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こちらも合わせて視るべし!

Classic Drum Solos and Drum Battles featuring a commentary track by Peter Erskine [DVD] [Import]

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ドビュッシー:ピアノ作品集 ワイセンベルク(P)~エサ箱の中の大名盤

ドビュッシー:ピアノ作品集
ワイセンベルク(P)


中古CD屋には決まって特価品コーナーというのがある。特価品コーナーは通常「エサ箱」と呼ばれる。
無造作に置かれた特価品の箱のなかを血眼になって掘り出し物を探す様子が「エサをあさっている」様子に見えるのだろう。

「エサ箱」はパッと咲いてパッと散ってしまったアイドル歌手や、売れすぎて巷に飽和した作品や、どうしようもなく不人気な作品など、お店の都合で処分したいと思われるものが流れ着く場所である。
本作は非常に「エサ箱」率の高い1枚である。ブックオフの500円コーナーで遭遇する率が非常に高いのである。

しかし「エサ箱」作品であっても内容は極上で非常に侮れない1枚である。
ワイセンベルクは芯がありレスポンスの速いピアノの音色が非常にきれいである。
組み合わされたアルペジオやベルガマスク組曲などどれにおいても
見事にドビュッシーのクラシックでありながら非クラシックな世界観を見事に描き切っている。

ジャズ好きなひとがクラシックの世界を覗いてみようとする手始めの1枚にもってこいである。
よっぽど普及しすぎたのか、それともジャケットがよろしくないのか、なんとも不思議な美しすぎる1枚だ。

曲目リスト
1. 版画 第1曲:塔
2. 版画 第2曲:グラナダの夕暮れ
3. 版画 第3曲:雨の庭
4. 組み合わされたアルペジオ(≪練習曲集≫ 第2巻から)
5. ベルガマスク組曲 第1曲:前奏曲
6. ベルガマスク組曲 第2曲:メヌエット
7. ベルガマスク組曲 第3曲:月の光
8. ベルガマスク組曲 第4曲:パスピエ
9. 子供の領分 第1曲:グラドゥス・アド・パルナッスム博士
10. 子供の領分 第2曲:象のこもり歌
11. 子供の領分 第3曲:人形へのセレナード
12. 子供の領分 第4曲:雪が踊っている
13. 子供の領分 第5曲:小さい羊飼い
14. 子供の領分 第6曲:ゴリウォーグのケークウォーク
15. 亜麻色の髪の乙女(≪前奏曲集≫ 第1巻から)
16. 喜びの島
17. レントより遅く


ドビュッシー:ピアノ作品集

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Something For Lester レイ・ブラウン~ピアノトリオの名盤

Something For Lester
Ray Brown


泣く子も黙る名手レイ・ブラウンの名盤である。共演者もシダー・ウォルトン(P)、エルビン・ジョーンズ(Dr)といった名手ぞろいである。

ベーシストのソロアルバムは音の重心が低いほうへ集まりがちなのだがシダー・ウォルトンの華やかで軽やかなピアノが作品のバランスを整えている。シダー・ウォルトンのきらびやかさのヒミツはコンピング時の右手小指の音選びなのだろう。この小指が非常に良い仕事をしているのである。

ずしりとまっすぐ刺さるようなリズムのベースに対し、エルビン・ジョーンズのやわらかいシンバルレガートがよく似合う。オンビート(1拍目と3拍目)を強調しないレガートが柔らかくて自由なリズムの素となっているのだ。

もしお持ちでないのならば比較的入手がカンタンなのでぜひ持っておきたい1枚だ。

曲目リスト
1. Ojos De Rojo
2. Slippery
3. Something In Common
4. Love Walked In
5. Georgia On My Mind
6. Little Girl Blue
7. Sister Sadie

Something for Lester

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MAIDEN VOYAGE ケリー・パターソン~才色兼備が歌う

MAIDEN VOYAGE
ケリー・パターソン


ハービー・ハンコック作曲でタイトルチューンの処女航海の歌ありで有名な1枚である。
彼女は黒人で始めてミス・インディアナ州に選ばれたという美貌の持ち主。おまけに歌も16歳からプロで歌っていたという。
3曲目Soul Daddyのエレキベースがすばらしい。張力が少なくなるように調整されたプレシジョンベースの音色、これぞファンクの手本のようなベースラインだ。開放弦がとてもグルービーに使われており、ジェームス・ジェマーソンっぽいラインの作り方がすばらしい。バーナード・パーディー(ジェームス・ギャドソンという説がある)のようなドラムとキュートな声がたまらない。

管楽器とベースのピッチが甘いのはご愛嬌。これもまた入手困難の兆しがある1枚。

曲目リスト
1. Magic Wand Of Love
2. Look At The Child
3. Soul Daddy (Lady)
4. Maiden Voyage
5. Don't Misunderstand
6. See You Later
7. You
8. Be All Your Own

MAIDEN VOYAGE

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Coltrane Play the Blues ~これを聴いたことがないひとは直ぐに聴くべし!

Coltrane Play the Blues
ジョン・コルトレーン

タイトルどおり100%ブルースである。これがまた名盤中の名盤なのである。
もちろんブルースというからには全部12小節の曲なのがだこれが全く飽きが来ない。
こんなに楽しいブルースアルバムはそうめったに無い。

コルトレーンは水を得た魚のようによく歌う。吹き出したらもう止まらない。
話を盛っているのかもしれないが、エルビン・ジョーンズは吹き出したら止まらないコルトレーンのソロが長すぎるのでシンバルを投げつけてソロを終わらせたという逸話がある。
改めて聴いてみるとベースラインのよさとエルビン・ジョーンズの1拍がものすごく長いことに気がつく。

曲目リスト
1. Blues To Elvin
2. Blues To Bechet
3. Blues To You
4. Mr. Day
5. Mr. Syms
6. Mr. Knight
7. Untitled Origional

Plays the Blues

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Michel Petrucciani ~ミシェル・ペトルチアーニ18歳のデビュー盤

Michel Petrucciani
ミシェル・ペトルチアーニ


いわゆる「赤ペト」である。デビュー盤でこのとき彼は18歳であったという。
1962年フランスにて生まれるものの生まれつき骨形成不全症という骨の障害があったため、身長は1メートルほどであった。なおかつ骨は非常にもろく演奏席まで運んでもらわなければならないほどであったという。医者からは20歳くらいまでしか生きることが出来ないといわれていたそうだ。

本作は特にジャケットの赤い色のように密度の濃いロマンあふれる演奏内容である。ビル・エバンスの影響が強いといわれるが、エバンスほどペダルを使っていないようだ。ジメっとした暗い演奏ではなくカラリと明るく力強い演奏であるのが彼の特徴だ。

1999年彼は36歳にてその生涯を閉じ、現在はショパンの墓の近くで静かに眠っている。

曲目リスト
1. Hommage A Enelram Atsenig
2. Days Of Wine And Roses
3. Christmas Dreams
4. Juste Un Moment
5. Gattito
6. Cherokee


Michel Petrucciani

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PLAY 邦題[スペイン・スーパー・コンサート]  ~ジャケはB級、内容は特濃の特A級

PLAY 邦題[スペイン・スーパー・コンサート]
ボビー・マクファーリン&チック・コリア


何といってもタイトル曲のスペインが圧巻である。
チック・コリアのタイトでキレのあるピアノとボビー・マクファーリンの変幻自在な声が真剣勝負する1枚である。
マクファーリンのスキャットはメロディー楽器、ベース、パーカッション…どんどん姿を変えてゆく。
チックのほうもどんどん姿を変えてゆく声との間合いをはかって、音色を変えながら音を広げてゆく。
するとマクファーリンのほうもまた姿を変えて…化学反応というか「マジック」が次々に展開されてゆく。

おなじみのスタンダード曲、枯葉ではマクファーリン流のユーモアーが聴衆を笑いの渦に巻き込んだかと思うと
聴衆はいつの間にかまたマジックに引き込まれてゆく。今こうやって聞いている自分もその一人である。
最終曲のブルー・ボッサはチック・コリアがピアノでメロディーをとり、マクファーリンはベースラインをスキャットする。
攻守交替するとマクファーリン・ワールドが火を噴き、それにあわせてチックも火を噴いてものすごいことになってゆく。

ブルーノートらしからぬジャケットにはB級感があふれているのだが内容は特濃の特A級である。
いつのまにか入手が困難になってしまった1枚だ。

曲目リスト
1. スペイン
2. イーヴン・フロム・ミー
3. 枯葉
4. ブルース・コノテイション
5. ラウンド・ミッドナイト
6. ブルー・ボッサ

Play

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ジャズ・ギター ジム・ホール ~デビュー作

ジャズ・ギター
ジム・ホール


現在のジャズギターシーンの第一線(もはや大御所)にて活躍するパット・メセニーやジョン・スコフィールドなどなど、ジャズギタリストのなかで彼の影響を受けていない人は皆無に等しい。

彼の教則本を一度見たことがあるのだが、コードフォームに縛られない自由な手法を事細かに説明している。
例えばバッキングにおいてコードシンボルのコードをおさえてジャーンと鳴らすのではなく、その場面にふさわしいメロディーとその場面にふさわしい和声感をだすための2~3音を組み合わせるといったことだ。

本作はジム・ホールのデビュー作という。シンプルなピアノとベースのみのギタートリオである。
このデビュー作ではプレイにおいて前述したジム独特のハーモニーセンスはまだ希薄である。
しかしながらホーンライクなシングルノートのフレーズは音と音のインターバルをとても大切にするプレイでよく歌っている。これが後にバッキングにおいてもソロにおいても彼独特の和声感と発展してゆくのであろう。

モノラル録音でギターの音が生々しいのだが、ピッキングが丁寧できれいな音なのでそれがフレーズの躍動感になっている。レッド・ミッチェル(B)カール・パーキンス(P)の参加も聴きどころである。
いつのまにか本作も入手が難しくなりつつある。

曲目リスト
1. サヴォイでストンプ
2. 昔は良かったね
3. ジス・イズ・オールウェイズ
4. サンクス・フォー・ザ・メモリー
5. タンジェリン
6. 星影のステラ
7. 9:20スペシャル
8. ディープ・イン・ア・ドリーム
9. ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング
10. セヴン・カム・イレヴン


Jazz Guitar

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ア・マター・オブ・ライフ ~ペンギン・カフェ 音楽の役割を再考させる1枚

ア・マター・オブ・ライフ
ペンギン・カフェ

これはいわゆる「アンビエント」と呼ばれるジャンルの音楽だ。
アンビエントとは「周囲の」とか「環境の」という意味。よく存じ上げないのだが調べたところ、英国の作曲家ブライアン・イーノにより提唱された「意識して聴くこともできるが、また、無視することもできる音楽」とのこと。

つまりリスナーは自分で音楽との距離感を調整して主体的に聴き方を選ぶことができる。音楽を判断する主導権が発信者側ではなくすべてリスナー側にあり、より音楽がパーソナルな「所有物」となりうるという考えである。

小さいモチーフが幾多も積み重なってゆく原始的なミニマルミュージック的なところ、そして懐かしさのある民族音楽的なところ、さらにモダンで洗練された現代音楽的なところ、全てが一つの楽曲に織りまぜられているので様々なアプローチで聴くことができる。
リスナー側も聴く態度で自分らしさを出せる名盤である。

曲目リスト
1. That, Not That ザット、ノット・ザット
2. Landau ランダウ
3. Sundog サンドッグ
4. The Fox and the Leopard ザ・フォックス・アンド・ザ・レパード
5. Finland フィンランド
6. Pale Peach Jukebox ペイル・ピーチ・ジュークボックス
7. Harry Piers ハリー・ピアーズ
8. Two Beans Shaker ツー・ビーンズ・シェイカー
9. From A Blue Temple フロム・ア・ブルー・テンプル
10. Ghost in the Pond ゴースト・イン・ザ・ポンド
11. Coriolis コリオリ

ア・マター・オブ・ライフ(初回限定:DVD付き)

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マシュ・ケ・ナーダ ~セルジオ・メンデス ブラジリアンポップの決定盤

マシュ・ケ・ナーダ
セルジオ・メンデス&ブラジル’66


もはや説明不要の名曲「マシュケナダ」が入ったセルジオ・メンデス(P)の決定盤。
女性ボーカルを2人センターへ置きボサノバをベースとしたバッキングに男女混声コーラスをかぶせたポップな編成である。
近年ではオーネット・コールマンにささげるアルバムを作ったアルド・ロマーノ(Dr)のかっちりしたリズムがシャープで心地よい。

収録曲は「おいしいお水」や「ワン・ノート・サンバ」「ビリンバウ」などボサノバのスタンダード曲に限らず
ビートルズのデイ・トリッパーをボサノバテイストでカバーしている。これがまた秀逸なデキで名カバーバージョンなのである。
ジャズファン、ビートルズファン、ボサノバファン、ポップスファン誰もが納得の1枚。

曲目リスト
1. Mas Que Nada
2. One Note Samba/Spanish Flea
3. The Joker
4. Going Out Of My Head
5. Tim Dom Dom
6. Day Tripper
7. Agua De Beber (Water To Drink)
8. Slow Hot Wind
9. O Pato (The Duck)
10. Berimbau

マシュ・ケ・ナーダ

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曖昧な存在 ~新感覚のボサノバ

曖昧な存在
アート・リンゼイ


彼のことはあまり詳しくはないのだが、なぜか3枚くらいディスクをもっている。その中でも一番のお気に入りがこの「曖昧な存在」なのである。本作はアート・リンゼイの中でもとりわけ評価の高い1枚である。

アメリカで生まれるのだが父の仕事の都合ですぐにブラジルに移り住んだという。彼の音楽の根底には幼少期から青年期まですごしたブラジルの音楽がある。ギターを爪弾くボサノバが基本なのだが前衛的な1面もありそれが程よいスパイスとなる。またジョーイ・バロン(Dr)などのジャズミュージシャンの参加がグッとコンテンポラリー側へ音を引き締めている。彼のか細いボーカルが前衛と現代と伝統の間を揺れ動く音へ妙にマッチする。

ボサノバとしてもクラブミュージックとしても前衛音楽としても楽しめ、アート・リンゼイの懐の深さとセンスの良さがさえる1枚である。これもいつの間にか姿を消した名盤である。

曲目リスト
1. フォー・スカイズ
2. チャイルド・プロディジー
3. アニマ・アニマーレ
4. あなたの瞳
5. マイ・マインド・イズ・ゴーイング
6. エンシュガール
7. ノ・メウ・ソタッキ
8. アンベアラブル
9. ノーバディ・イン・ベッド
10. アストロノウツ
11. サヴリン


曖昧な存在

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ドビュッシー:前奏曲集 第1巻、映像第1集、第2集 ~完璧なピアノ演奏

ドビュッシー:前奏曲集 第1巻、映像第1集、第2集
ベネデッティ・ミケランジェリ


江戸時代の末期1962年に生まれ明治時代1918年にこの世を去ったフランスの作曲家である。
Augコードやペンタトニックスケールの多用により、これまでのいわゆるクラシック音楽のハーモニーとは一線を画す、ややモーダルな作風の印象。
繊細な和音の内声というか音と音の重ね方、音と音のぶつけ方がビル・エバンスに通じるところが多い。

数あるドビュッシーの作品の中でもっともピンと来るのがミケランジェリの吹き込みである。
彼は音色でありテクニックでありホントに完璧ともいえるくらいピアノをコントロールしきっている。それは「狂気」の域に達している。
いろいろ彼について調べてみるとやはり「超完璧主義者」のようだ。
何か一つでも条件がそろわないとコンサートをキャンセルしてしまうという「キャンセル魔」だったそうだ。
彼と同行する調律師はいろいろ苦労したのではないかとおもわれる。
またあまりにも超完璧主義であったためレパートリーの数はそんなに多くなかったそうだ。

ただ、本作に収録されている演奏は本当に完璧である。
繊細なドビュッシーの曲をこれほどまでに演奏しているのはミケランジェリの録音である。本当に音が踊っているのである。ピアノを演奏しない自分でもわかるくらいだ。
とくに映像 第1集からはタイトルどおり「水に映る影」がビジュアルとして眼前に浮かんでくる。
ピアノは弾き手によって音色が180度変わるというのがよくわかる1枚である。
ただ卓球は超絶にヘタクソだったらしい。


1. 前奏曲集 第1巻 第1曲:デルフィの舞姫たち
2. 前奏曲集 第1巻 第2曲:帆
3. 前奏曲集 第1巻 第3曲:野を渡る風
4. 前奏曲集 第1巻 第4曲:音とかおりは夕暮れの大気に漂う
5. 前奏曲集 第1巻 第5曲:アナカプリの丘
6. 前奏曲集 第1巻 第6曲:雪の上の足跡
7. 前奏曲集 第1巻 第7曲:西風の見たもの
8. 前奏曲集 第1巻 第8曲:亜麻色の髪の乙女
9. 前奏曲集 第1巻 第9曲:とだえたセレナード
10. 前奏曲集 第1巻 第10曲:沈める寺
11. 前奏曲集 第1巻 第11曲:パックの踊り
12. 前奏曲集 第1巻 第12曲:ミンストレル
13. 映像 第1集 第1曲:水に映る影
14. 映像 第1集 第2曲:ラモーをたたえて
15. 映像 第1集 第3曲:動き
16. 映像 第2集 第1曲:葉ずえを渡る鐘
17. 映像 第2集 第2曲:荒れた寺にかかる月
18. 映像 第2集 第3曲:金色の魚

ドビュッシー:前奏曲集 第1巻、映像第1集、第2集

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MINAKO ~吉田美奈子

MINAKO
吉田美奈子


これはわんわんわんが所有する数少ないJ-POPの作品のうちの一つだ。
1976年のアルバム「FLAPPER」に収録された「夢で逢えたら」があまりにも有名すぎる彼女だが個人的には本作が好きである。

バックメンバーも相当豪華で職人の名にふさわしい腕利きのスタジオミュージシャンが名を連ねている。
村上ポンタ秀一、林立夫、高水健司、細野晴臣、大村憲司などなど揚げればキリがない。
吉田美奈子本人もよく伸びる高音が本作ではさらに生き生きとして伸びている。

1曲目の「移りゆくすべてに」から2曲目の「レインボー・シー・ライン」にかけてのベースラインがすばらしい。
エレキベースは恐らく高水健司であろう。この人のベースラインはとてもよく歌いそして色っぽい。
知らないうちにベースラインに耳が奪われてしまうのである。
巷で耳にするJ-POPでベースラインに耳が行ってしまう曲は、ほぼこの人が演奏をしている。

ほかには荒井由美の提供した「チャイニーズ・スープ」、「時の中へ」、「ろっかばいまいべいびい」などなど名曲ぞろいである。


1. 移りゆくすべてに
2. レインボー・シー・ライン
3. 住みなれた部屋で
4. わたし
5. 夢を追って
6. チャイニーズ・スープ
7. パラダイスへ
8. 時の中へ
9. ろっかばいまいべいびい


MINAKO

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After Midnight ~声の貴公子ナット・キング・コール

After Midnight
Nat King Cole


この人の声を聴くと例えどんな状況であっても、たとえ以前何度も聴いたことがあるとしても毎度「ハッ!」と思わざるを得ない。それは曲目や演奏がどうこうではなく彼の声質によるところが大きいからだ。声にオリジナリティーがありそしてとても甘く切ないからである。

彼は声色のコントロールが自由自在なのである。ぎゅっとしたエッジのある部分とエアリーな部分をつかったフレーズの緩急のつけ方がとても色っぽくそして甘く切ないのである。
あのエッジの効いた声質はフレーズの歌いだしによく登場する。喉の筋肉全体をリラックスさせながら声帯だけに力を入れるのだろう。そうかとおもえば音の輪郭だけを残したエアリーなビブラート。これが各楽器へのソロ回しへと嫌味なくつながってゆく。
ピアノの腕前もシャレている。これも歌同様にフレーズの緩急のつけ方が絶妙である。ビル・エバンスはナット・キングコールの弾くピアノがとても好きで、一つの目標としてあこがれだったという。

本作は「Candy」や「It' Only A Paper Moon」などスタンダードの名曲が多く含まれており大変聴きやすい1枚である。しかしながら幾多もあるスタンダードを歌った歌手の音源にうもれた1枚にはなっていないのである。それは声に個性というか不思議な力があるからこそ本作を名盤たらしめているのだとおもう。声のオリジナリティーは歌手にとって非常に大切なものだ。

アフター・ミッドナイト

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Alligator Boogaloo ~愉快なファンキーおやじ

Alligator Boogaloo
Lou Donaldson


以前はチャーリー・パーカー直系でバリバリのバップフレーズを吹いていたのだが、R&Bの影響をうけて作ったのが本作「Alligator Boogaloo」である。参加メンバーもジョージ・ベンソン(Gt)、頭にターバンをまいた愉快なおやじロニー・スミス(Org)など濃い面々が参加している。いわゆるソウル・ジャズ、ジャズ・ファンクと呼ばれるカテゴリーのはしりである。

何といっても1曲目のタイトルチューン「アリゲーター・ブーガル」が秀逸。フレーズの「スカし具合」やピッチの取り方も、このひとの歌わせ方は最高にファンキーなのだ。
ちなみにテーマからアドリブへ突入した直後に聴かれる「Hooooo!」とい掛け声はジョージ・ベンソンによるものである。ドナルドソンのファンキーなフレーズの「スカし具合」には聴いているこちらも「Hooooo!」と叫ばざるを得ない。これぞファンクの極みである。

曲目リスト
1. アリゲイター・ブーガルー
2. ワン・シリンダー
3. ザ・サング
4. オウ・シャックス!
5. レヴ・モーゼス
6. アイ・ウォント・ア・リトル・ガール

アリゲイター・ブーガルー

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Messenger ~常にチャレンジするシンガー、カート・エリング

Messenger
Kurt Elling


1967年イリノイ州シカゴにてうまれる。父親が教会音楽の指揮者であったことから音楽の道へと進み始め、バイオリンやフレンチホルン、ピアノやドラムなど色々な楽器をマスターしていったという。後にTVにてトニー・ベネットが歌っているところを見てから「いつかバンドにて歌いたい」という思いが募っていったそうだ。
大学に入りクラシックの歌手としてバッハの対位法などを勉強したが、大学をやめて歌手として身を立てる道を進むことにしたようだ。

非常に色っぽいテナーボイスから芯のあるハイトーンまで音域はかなり広い。彼独自の器楽的なスキャット方法も特徴の一つだが、そこへ即興で作詞をして複雑なフレーズを歌い切ってしまうのだ。古きを大切にしているものの、そこにはとどまらず常に前へ進んでゆき新しいことへチャレンジしてゆくのが彼のスタイルである。

本作は彼の2作目に当たる。1曲目のNature Boyから彼の個性があふれ出ている。曲調もフォービート中心にこだわらず現代的なビートのものもあり自由なセンスがとても彼らしい。

曲目リスト
1. Nature Boy
2. April In Paris
3. The Beauty Of All Things
4. The Dance
5. Prayer For Mr. Davis
6. Endless
7. Tanya Jean
8. It's Just A Thing
9. Gingerbread Boy
10. Prelude To A Kiss
11. Time Of The Season
12. The Messenger

Messenger

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EnRoute ~アウトの王様ジョンスコのNYライブ

EnRoute
ジョン・スコフィールド


John Scofield(Gt)、Steve Swallow(B)、Bill Stewart(Dr)のギタートリオで2003年にNYブルーノートにて行われたライブ盤。ジョンスコの繊細なタッチでジャジーな一面をといったところだが、演奏が熱を帯びてくるにしたがってアウトフレーズが満載になって興奮の坩堝へと突入する。このメンバーによるトリオでの化学反応がいかに楽しいものであるかがわかる。

ドラムのビル・スチュワートはカクンカクンとしたレガートが非常に特徴的だ。じっくり聴いてみるとおそらくこれは拍を3分解したものでなく5分割したものがレガートの素となっているのだろうか。シンバルとスティックをどのような角度にしているのだろうか、スティックの音がコツコツとした粒立ちのよいシンバルの鳴らし方も特徴的である。
彼の左手はジャズドラマーによくあるようなトラディッショナルグリップではなくフレンチグリップである。このグリップから繰り出される繊細なフィルやスピーディーでパワフルなフレーズは、ポリリズミックで独創的な手足のコンビネーションと重なり合いおもしろい。

ベースのスティーブはこの4ビートのラインをエレキベースのピック弾きで弾いているという。しかもピックは金属製だという。以前はウッドベースを弾いていたのだが腰だか背中だかを悪くしたためエレキベースに転向したとのこと。
エレキベースは指板の端っこのほうで弾くとこのような音が出るのだがどこかが違う。どうしてこのような音がエレキベースでるのか不思議なところである。

曲目リスト
1. Wee
2. Toogs
3. Name That Tune
4. Hammock Soliloquy
5. Bag
6. It Is Written
7. Alfie
8. Travel John
9. Over Big Top

Enrout

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Four & More ~ドラマー必聴の1枚

Four & More
マイルス・デイビス

本作は「トニー・ウイリアムス(Dr)が凄すぎる」の一言に尽きる。彼の奏法は非常に刺激的で研究材料としても面白い。このレコーディングのとき彼はなんとまだ19才であったという。
タイムキープの主役をシンバルレガート、そして2拍目4拍目にハイハットでビートの重心をおく伝統的なジャズドラミングから、両手両足でドラムセットを駆使した自由な発想のドラミングへと解放したともいえるだろう。

また小節を3-3-3-3-2という分割方法を取ったり5-5-6と取ったりとする数学的でポリリズミックな発想も彼ならではの特徴である。
それから「拍の転調」とも呼ばれる「メトリック・モジュレーション」という考え方が頻繁に登場するのも彼の特徴だ。たとえば3拍子の曲においては各ビートを2拍3連と解釈し、そこへ3拍2連をかぶせてフォービートで演奏するといった感じだ。

ベースとのコンビネーションも注目に値する。ロン・カーター(B)の自由方便な音使いとスリリングなオントップのドライブ感は、同じオントップのタイム感をもつトニーのドラムと非常に相性がいい。
それにハービー・ハンコックのビハインド気味なビート感が鋭いビートに色気を添えている。新しい感覚を求めていたマイルスはこのリズムセクションをいたく気に入っていたというのも深くうなづける話である。

同じライブレコーディングの中でアップテンポが本作に集められている。スロー~ミディアムテンポの曲は「My Funny Valentine」のほうに収められており、こちらも名盤であるのはいうまでも無い。

曲目リスト
1. So What
2. Walkin'
3. Joshua
4. Go-Go (Theme And Announcement)
5. Four
6. Seven Steps To Heaven
7. There Is No Greater Love
8. Go-Go (Theme And Announcement)

Four & More

同レコーディングにてのスロー~ミディアムテンポをあつめたのがこちら。

My Funny Valentine

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Tower Of Power ~ベイエリアファンクの決定盤

Tower Of Power
タワー・オブ・パワー


まずは1曲目の「What Is Hip? 」でノックアウトされるべし。1970年代アメリカはサンフランシスコ州オークランドでうまれたファンクバンド。いわゆる「ベイエリア・ファンク」でメンバーが白人であるのに非常に「黒い」演奏である。

オークランドはベイエリアと呼ばれるからに港町である。そこには黒人白人南米人アジア人などさまざまな人種が生活し多種多様な文化や価値観が混在している土地でもある。様々な考えの人がいるからこそ価値観の衝突があったりもするので「いわゆる危険地帯」でもある。
その反面様々な文化があるから垣根を越えた価値観をもつ自由人「ヒッピーな人」も多い。だからこそ人種の垣根を超えた音楽が生まれやすい土壌だったのかもしれない。

また本作はスリリングな演奏もあるかと思えばバラードも名曲ぞろいでバリエーションに富んでおりバランスが良い作品。これはTower Of Powerの作品全体でいえることだ。
デヴィッド・ガルバルディ(Dr)の緻密でルーディメンタルなドラミングとホーンセクションやコンガとのコンビネーション、そしてロッコ・プレスティア(B)の音の伸ばし方が独特なベースライン、バリトンサックスの使い方が特徴的でメカニカルなホーンセクション、コーラスのハーモニーなど聴きどころが満載である。
特にガルバルディのドラミングは数々のパラディドル(ルーディメントの手順)がアイデアの源となっておりとても興味深い。現在でも研究材料として伝説としてドラム方面では採り上げられることが多い。

曲目リスト
1. What Is Hip?
2. Clever Girl
3. This Time It's Real
4. Will I Ever Find A Love?
5. Get Yo' Feet Back On The Ground
6. So Very Hard To Go
7. Soul Vaccination
8. Both Sorry Over Nothin'
9. Clean Slate
10. Just Another Day

Tower of Power



デヴィッド・ガルバルディの作った教則本。単純なパラディドル(RLRR LRLL)でドラムセットを叩くことからはじまり次第に複雑なパターンになってゆく。しかし一貫して守らなければいけないことは「キレイな音を出すこと」と「グルーブすること」である。

デヴィッドガリバルディ フューチャーサウンド(CD付) ファンクドラム強化メソッド

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Blue ~Joni Mitchellの世界

Blue
Joni Mitchell

ジョニ・ミッチェルはカナダのミュージシャン、画家である。一声聴いただけで誰だか判別が付いてしまうほど他の誰でもない個性を感じさせる非常に不思議なシンガーだ。

そんなジョニ・ミッチェルの最高傑作のうちの1枚がこの「ブルー」である。歌い方の特徴としては素早い声区の切り替えが非常に巧みで全く不自然さがなく、繰り出される倍音豊かなミックスボイスはとてもつやがあり力強く透き通っている。流行の表現をすれば声質が「クリアでパワフルでガーリー」なのである。

伴奏もギターだけやピアノだけの弾き語りやカフェで行うような小編成の楽器編成だ。一部エレキベースなども使用しているのだが(フェンダージャズベースを真空管アンプでだしたような音、これがまた味のある音色だ。)、シンプルでアコースティックというかアンプラグトな響きがアルバムの全体をイメージ付けている。

彼女は独学でギターをマスターしたそうだ。チューニングもEADGBE(太いほうから)という一般的なものは少なくCGBbEbFBbやCCEGCEなど自分で独自にあみだしたものを使っておりその種類は50種類くらいあるとされている。独特のハーモニー感覚はそこからきているのかもしれない。

曲目リスト
1. All I Want
2. My Old Man
3. Little Green
4. Carey
5. Blue
6. California
7. This Flight Tonight
8. River
9. A Case Of You
10. The Last Time I Saw Richard

ブルー

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展覧会の絵&火の鳥 ~この人にかかればギターは本物の「小さなオーケストラ」になる

展覧会の絵&火の鳥
山下和仁


日本を代表するクラシックギタリスト。1961年長崎県にて生まれ幼少の頃より父よりギターを習う。16歳という最年少にて世界三主要ギター・コンクール1位を獲得しているという経歴の持ち主。

本作はムソルグスキーの「展覧会の絵」のオーケストラバージョンをギター1本で再現した名演奏である。それはただコード進行とメロディーを追いかけただけではない。また超絶な速弾きや高速トレモロなどありとあらゆるテクニックを駆使するだけでは終わらない。

折り重なるメロディーラインも一つ一つ吟味をかさねてオーケストレーションをしているのである。またそのメロディーラインの音色に関しても弦をはじく場所をネック寄りとブリッジ寄りと使い分けたり、人工ハーモニクスをわざわざ用いて弾いたりと聴けば聴くほど非常にマニアックで変化に富んでいることがわかる。

これぞ超絶技巧のなせる技といったところだが決してテクニックを前面に出しているわけでもなく、全てがオーケストラを再現するという音楽的目的のために出てきた技術である。

ストラヴィンスキー「火の鳥」も同様で、ややもすればオーケストラバージョンよりも衝撃が大きいかもしれない。
よくもギター1本でここまで再現した!そんな一枚である。

曲目リスト
1.組曲「展覧会の絵」 I.プロムナード~こびと
2. 組曲「展覧会の絵」 II.プロムナード~古城
3. 組曲「展覧会の絵」 III.プロムナード~テュイルリーの庭
4. 組曲「展覧会の絵」 IV.ビドロ(ポーランドの牛車)
5. 組曲「展覧会の絵」 V.プロムナード~卵のからをつけたひなの踊り
6. 組曲「展覧会の絵」 VI.サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ
7. 組曲「展覧会の絵」 VII.リモージュの市場
8. 組曲「展覧会の絵」 VIII.カタコンブ
9. 組曲「展覧会の絵」 IX.バーバ・ヤーガの小屋
10. 組曲「展覧会の絵」 X.キエフの大門
11. 組曲「火の鳥」 I.序奏
12. 組曲「火の鳥」 II.火の鳥とその踊り
13. 組曲「火の鳥」 III.火の鳥の変奏曲
14. 組曲「火の鳥」 IV.王女たちの踊り
15. 組曲「火の鳥」 V.カスチェイ王の魔の踊り
16. 組曲「火の鳥」 VI.子守歌
17. 組曲「火の鳥」 VII.終曲

展覧会の絵&火の鳥

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