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Beyond the Blue Horizon ジョージ・ベンソン ~ベンソンのギタリストとしての絶頂を捉えた1枚

Beyond the Blue Horizon
ジョージ・ベンソン


はっきりいって本作のベンソンは凄い。数ある彼の作品の中でもギタリストとしてのジョージ・ベンソンの絶頂を捉えた1枚といっても過言ではない。1曲目の「So What」からアクセル全開だ。ご存知マイルス・デイビス作の「So What」はモーダルジャズの有名曲。

乱暴な解説になるのだがモーダルジャズとは和声進行とメロディーという従来の楽曲からメロディーをつくるスケール(旋律)の「音と音の距離感」や旋律の下降上昇にともなう「音の距離感によって解決する解決しない」というおのおののスケールの風合いを和声進行のかわりに取り入れた楽曲の事を指す。

複雑に発展し手詰まりになったビバップに対し嫌気がさしていたマイルス・デイビスはクラシック畑出身のピアニストであるビル・エバンスからドビュッシーやラヴェルやフォーレ、リヒャルト・シュトラウス…などなど様々なクラシック音楽のエッセンスを吸収し「So What」のようなモードジャズの楽曲を作ったといわれている。

ソロイストや伴奏者はコード進行の制約がないため、スケールに付随するコードを拡張したり展開したりと様々なアイデアを試すことができる。もうすこし噛み砕いていうと「和声進行→メロディー」であったのを「メロディー→和声進行」とし、システマチックになりすぎた楽曲を一旦解体・リバースエンジニアリングした手法とでもいうのだろうか。

和声的な制約がないのでベンソンのイマジネーションが大爆発している。1曲目の「So What」はもちろん他の楽曲でも大爆発である。彼は「口で歌えないフレーズは弾かない」ことで有名なのだが、逆をいうと歌えるフレーズは全てプレイとしてあふれ出てくるのである。本作ではイマジネーションの泉が尽きることなく湧き出て音になるのである。

CTIレーベルの代名詞といわれる名プロデューサーのクリード・テイラーの手腕もありサポートメンバーもロン・カーター(B)やジャック・デジョネット(Dr)などその当時の旬のミュージシャンが集結。内容も当然充実しているのだが残念なのは意味不明なフェードアウトだけである。

Beyond the Blue Horizon

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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽

So Much Guitar ウェス・モンゴメリー ~想像しただけでそら恐ろしくなるほどの才能

So Much Guitar
ウェス・モンゴメリー


「ジャズギター=ウエス・モンゴメリー」というようにジャズギターの代名詞のように言われているウエス・モンゴメリー。ジャズギターに関わる人ならば彼の影響を受けていない人はいないと言い切ってしまっても大げさではない。かのジョージ・ベンソンもかなりのウエス・モンゴメリーフリークであるという。

ウエス・モンゴメリーといえば親指奏法であるが、その親指奏法が生まれたいきさつがとても面白い。彼がギターを練習していたところ隣の家から「うるせー!」と怒鳴り込まれたそうである。それ以来ウエスはピックを使わなくなり、よりソフトな音が出る親指の腹で練習するようになったという。そしてピックを使わずどんな超高速フレーズも親指のみで弾ききってしまうほど親指奏法を極めてしまったそうである。

本作は「So Much Guitar」というタイトルから想像ができるとおりウエスが弾きまくりの1枚。この弾きっぷりが実に爽快で問答無用である。流麗なシングルトーンやオクターブ奏法、そして全てのギタリストをひれ伏せさせるに値するコードワークソロ(メロディーにコードをつけて演奏)。コードワークソロはおそらく忙しく指板を指が駆け巡っているのだろうが、もはや「どうなってるの?」というレベル。ここまで弾きまくれるウエス本人も相当楽しかったのではないかと思う。超高速ナンバーの「Cotton Tail」がキラーチューンだ。

ギター1本で奏でられるバラッド「While We were young」も親指のさまざまな箇所を使い、ソフトな音色とタイトな音色を使い分ける。ギターが歌うのである。ギタリストならば「なんということだ!」と驚くこと請け合いである。

参加メンバーも豪華でピアノはハンク・ジョーンズ、グルーブ命のロン・カーター。奇妙な音使いのベースラインとトリッキーなリズムで傑出したグルーブにてアンサンブルをあおりまくるいわゆる。「電化」される前のロン・カーターなのでうまいことアンサンブルに溶け込んでいる。レイ・バレットのコンガも「アフロ汁」があふれ出んばかりの熱演だ。ドラムのレックス・ハンプリーもベースのロンと同様バンドがグルーブするのを非常に楽しんでいる様子だ。

改めて「親指のみでこれを演奏している」、「譜面が全く読めない」ということを考えると、ウエスは考えただけでそら恐ろしいくらい相当天然で天才だったのだろうと思える。


So Much Guitar


■Jazz Icons: Wes Montgomery Live in 65 [DVD]
動くウエス・モンゴメリーが見られる永久保存版。コレを見ればウエスが本当に親指のみをつかって演奏している様子がわかる。親指をピックがわりに器用にウネウネさせながら超高速フレーズを弾く様はまさに驚愕すべし光景だ。

そして譜面(コード譜・五線譜)が読めないのにここまでのレベルに達している勘のよさと耳のよさにもびっくりだ。完全に本能と演奏がリンクしているのである。楽曲の打ち合わせで譜面を使わず実演と口頭にて行わている様子を目の当たりにすると、われわれも読譜力は必要ないのではないかと錯覚をおこしてしまう。

しかしそれはウエスほどの耳と才能を持ち合わせた者のみ許されることであると現実に引き戻される。とにかく目からうろこの作品である。

Jazz Icons: Wes Montgomery Live in 65 [DVD] [Import]

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ソロ・コンサート ラルフ・タウナー(Gt) ~どこまでも美しい音楽を即興するスリル

ソロ・コンサート
ラルフ・タウナー(Gt)

ECMレーベル(ドイツにあるジャズ周辺の音楽を発信するレコード会社)はキース・ジャレットやチック・コリアなどの傑作が数多く残してきた名門レーベルである。その音楽観は手垢で染まったブルースフィーリングやスイング感から距離をおいている。そのため、しばしばECMはジャズか否かという論争さえしばしば起こる。こんな論争が起こるようでは「音楽は2種類しかない。Good Music かBad Musicである」との発言をしたデューク・エリントンが悲しむに違いない。

「風景の見える音楽」。これがわんわんわんの抱くECMレーベルに対するイメージだ。ここでいう風景は都会の喧騒ではなく文字通り「風」やその周辺にある「景観」、広大な大自然なのである。

さて、以前ビル・エバンスがギターを弾いたなら…とジョン・アバークロンビー(以下ジョンアバ)を取り上げたことがある。彼の場合はエバンスがエレキギターを弾いていたならばという勝手な妄想であった。本作の主役ラルフ・タウナーはエバンスがアコースティックギター(クラッシックギター・スチール弦のギター)を弾いたらこうなるのではないかという人だ。しかもヨーロッパへ渡って…というおまけつきである。

ジョンアバもラルフ・タウナーもECMを代表するギタリストである。両者とも「リリシズム・静寂」という印象があるのだが、ジョンアバのつむぎだす音楽はどちらかというと都会の中の静寂だ。都会の喧騒から逃れるようにたどり着いた静かなバーの一室とでもたとえたらよいのだろう。しかし、ラルフ・タウナーの場合は大自然の中の静けさ。あえて例えるならば森林の中の静けさというのだろう。

本作はラルフ・タウナーを聴くならばまずコレ!というほどの大名盤で、ミュンヘンとチューリッヒにて行われた彼のソロライブの様子である。クラシック・ギターと12弦ギターを駆使する彼に聴衆がグイグイと引き込まれてゆき静寂の中から沸き起こる興奮を息をのんでじっと見守る様子がわかるほどの傑作だ。

楽曲も朋友ジョンアバの曲から彼の敬愛するビル・エバンスの愛奏曲Nardisまで幅広く取り上げている。彼の指先から放たれる真剣な音色は、キース・ジャレットが残したあの奇跡の録音「ケルンコンサート」に匹敵し、これほどまでの「音楽を即興するスリル」が目の前にて展開されるとなると、もはや「ぐうの音」もでない。

Solo Concert

■John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine
こちらが以前の記事にて取り上げたジョン・アバークロンビーの作品。コンテンポラリーなジャズギタートリオの名盤である。

John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine

■ケルンコンサート
いわずもなが、誰もが知る奇跡の録音。

The Koln Concert

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John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine ジョン・アバークロンビー ~コンテンポラリージャズギターの名盤

John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine
ジョン・アバークロンビー


もしジャズピアノのビル・エバンスがエレキギターを弾いたらどのようなサウンドだったか?

まことに身勝手な想像なのだが、ジョン・アバークロンビーのようなギターを弾いていたのではないかとおもう。ジョン・アバークロンビー(以下ジョンアバ)のプレイはジャズギターの王道をゆくウエス・モンゴメリーのような明快さはない。だが繊細かつ内省的でありながも湧き出てくる感情の高まりを感じる。それはちょうど躍動するオスカー・ピーターソンに対する静かなるビル・エバンスのようである。これは共演者のマーク・ジョンソン(B)が最晩年のビル・エバンス・トリオにいたからということもあるのだろうか。

ジョンアバのそっと弦にふれるタッチから繰り出される深く沈みこむようなピアニッシモの表現が非常にすばらしい。うっすらとコーラスエフェクターがかかっており、線が細いが存在感のあるピアニッシモなのだ。フォービートの曲やバラッドの「アリスの不思議な国(Alice In Wonderland)」「Haunted Heart」ではギターの音がアンプで増幅されているということを忘れてしまうくらい自然と集中力が高くなる。

ライブ録音なので観客の拍手が入っているのだが、その拍手でふとわれに返る。ギターシンセも新たな自分のサウンドとして使いこなしているのだが不思議とエレキ感は感じない。ギターであるということも忘れてしまうくらいだ。

マーク・ジョンソンもエバンス・トリオの時のように作曲するかの様なベースラインを奏でる。そして時として嵐のように時として静かな風のようにとバンドサウンドをサポートするピーター・アースキンの気の利いたドラムもまたすばらしく、太鼓やシンバルを鳴らすという基本的なところに本物の上手さを感じる。

コンテンポラリーなジャズギタートリオの名盤である。

John Abercrombie Marc Johnson Peter Erskine

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Rejoicing パット・メセニー ~オーネットを題材としたパットメセニーのギタートリオ+α名盤

Rejoicing
パット・メセニー


本作はたしかパット・メセニーの作品だったと思ったのだが、Amazonで調べてみるとビリー・ヒギンス名義になっている。手に入れるときは確かパット・メセニーで探したはずなのだが…。

まあその話は置いといて、本作はパット・メセニーの隠れた名盤といえよう。なぜならば大のオーネット・コールマン好きであるパット・メセニーが、オーネット・コールマンの最高といわれているリズムセクションのチャーリー・ヘイデン(B)、ビリー・ヒギンス(Dr)と収録しているからだ。

ここではいつものパット・メセニー・グループで見られるようなフュージョンサウンドではなく、彼のジャズギタリストとしての作品だ。曲目も彼らしくオーネット・コールマンの名曲が数々収められている。オーネットの楽曲はとても面白い。あのMJQのジョン・ルイスがオーネットの作曲センスにびっくりしたとのことだが全く同感である。よく「宇宙人」とたとえられるメセニーが強くオーネットの楽曲に惹かれる気持ちがよくわかる。ただし1曲目のLonely Womanはオーネットの楽曲ではなくホレス・シルバーの作品である。

6曲目のStory From A Strangerではパットの最大の相棒であるライル・メイズ(Key)も参加しおり、少しパット・メセニー・グループらしいところもある。あの「キュツ」と切なくなるシンセギターの音が聴けるのだが、リズムセクションがチャーリー・ヘイデンとビリー・ヒギンスなのでこれは非常に新鮮で面白いサウンドに仕上がっている。

フリーであれビバップであれ、どんなスタイルの音楽でもサクサクとこなしてしまうチャーリー・ヘイデンの懐の深さ、ビリー・ヒギンスの繊細で非常にセンスのよいドラミングが光る。本作をビリー・ヒギンス名義のアルバムとしてAmazonが取り扱うのもおかしな話ではない。こうやって聴いているとアルバムの名義はパット・メセニーでもビリー・ヒギンスでもチャーリー・ヘイデンでも良いように思える。これがトリオという編成の特性かもしれない。本作は密かに探し続けている人が多いジャズギターの名盤だ。

曲目リスト
1. Lonely Woman
2. Tears Inside
3. Humpty Dumpty
4. Blues For Pat
5. Rejoicing
6. Story From A Stranger
7. The Calling
8. Waiting For An Answer

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