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Nightfall TRISPACE ~世界へと進化し続ける名古屋エリア発の最新作

Nightfall
TRISPACE


お久しぶりの更新となります。
平日は仕事から家に帰ったら眠るだけとか、休日は朝から小学校や中学校へ打楽器の外部講師をしているため公私ともどもに忙しく気が付けばずいぶんの間ブログ更新を怠っていたのだ。さすがにこれでは見ていただいている方々に申し訳ないとPCに向かったのだが、どうしても大会用の音源の聴きこみや譜面おこし依頼のきている楽曲の聴きこみなど、半ば「教育者、指導者」の立場で音を観察してしまい自分が最近リスナーとして音楽を聴いていないことに気が付いたのである。

そんな中ふと「そういえば」という気持ちで検索をかけたところ、引っかかったのが本作、現在は名古屋を代表するピアニストとして急成長を遂げている林祐市率いるピアノトリオ「TRISPACE」の最新作である。シンプルでありながらもどこか透明感を残した曲想がキース・ジャレットの影響を垣間見ることができる。本人に聞いたところ「わんわんわんさん、実は僕キース・ジャレットめちゃめちゃ好きなんっすよー」とのこと。

右手のメロディーラインの歌い方などテクニック的にはまだまだ進化の余地があるものの、インターバルの少ない音同志をぶつけ合う左手のハーモニーのタッチが格段に進化している。そんな技術の進歩、語彙の進化もあってかリリースを重ねるごとに彼の作曲センスがグングン磨かれており、いったんプレイヤーに本作を乗せてしまえば一気に彼らの世界観に引き込まれる。

聴くところによると日本国内よりもヨーロッパにて人気が出ているとのこと。ややもすれば逆輸入ピアノトリオになってしまうかもしれないというところである。本作もスウェーデンにての録音とのことで彼らの音楽性と北欧サウンドが一体となり、紛れもない彼らの最高傑作であり、これからも更なる進化をしてゆくであろう彼らから目が離せないのは言うまでもない。作曲家としてはもちろんのことプレイヤーとしての林氏の成長がとても楽しみである。

nightfall[日本語解説付き]
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Moon Beams ビル・エバンス ~人生の転換期の1枚

Moon Beams
ビル・エバンス


最近はほとんどクラシックばかりでジャズを聴かなくなったのだが、たまにジャズやロックを聴くと「おかえりなさい」という感情と「ふるさとへ戻ってきた」という感情が交差する。帰省という言葉があるのだがたまには自分の耳を作ってくれた音楽へ立ち戻るというのも良いのではないかと思う。

さて、本作はビル・エバンスの作品の中でも地味なほうというのが通説である。それもそのはず、ビル最愛のベーシストであるスコット・ラファロを交通事故で失った後に、チャック・イスラエルを新ベーシストに迎えて録音されたトリオだからだ。スコット・ラファロを失った当時のビルは相当心が折れていたのではないかと思うのだが、心にぽっかりと空いた穴へ新メンバーとして加入たチャック・イスラエルである。前任者と比べられるのは後任の性で当然のことである。

アンサンブルの中でグイグイと自己主張をしてくるスコット・ラファロと比べてチャック・イスラエルはサウンドのサポートに注力しているというスタンスがラファロファンにとって「サウンドが地味になった」と取られるのは致し方ない。「ワルツ・フォー・デビー」や「サンデー・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」と比べればベースの奏でるカウンターメロディーは格段におとなしくなっている。

これはある意味ビルの音楽性の変化がベーシストの選定に影響をあたえているのではないかと思う。確かにチャック・イスラエルはラファロほどグイグイと自己主張をしないのだがルートやコードトーンを弾き続ける野暮なまねはせず、程よい自己主張を残しながらも役割の根幹はバンドサウンドのサポートというスタンスなのだ。

ピアノのメロディーやドラムのブラシのこすれるさまに身を任せているのだが、いつのまにかベースに合わせて体が動いているのである。メロディーはピアノでパルスはドラムなのだが、楽曲のグルーブはベースなのである。チャック・イスラエルは楽曲の非常に良いところでリズム面やハーモニー面で「顔を出してくる」のである。かゆいところに手が届いているのだ。いうなれば職業ベーシストの鏡でエレキベースでいうと高水健司のようである。

派手さはないもののこういった名作は時代の勢いに埋もれそうで埋もれない。なぜならば転換期には過去を振り返り未来を思う心がそこにあるからだ。本作はビルの「再出発」を象徴する人生のランドマーク的な1枚ではないかと思う。

Moon Beams

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ウエスト・サイド・ストーリー オスカー・ピーターソン  ~やはり楽しい彼らの演奏

ウエスト・サイド・ストーリー
オスカー・ピーターソン


週末にはいろいろな小中学校をまわってパーカッションを教えているのだが、現状の教育環境はあまり良いとはいえない。各学校にはマリンバやティンパニーやドラムセットなど各打楽器がひととおりそろっているのだが、ちゃんとパーカッションを教えられる人がいないのである。

その証左として行く先々の生徒たちのグリップがめちゃくちゃなのだ。一番よくあるのが「ドラえもん持ち」である。ドラえもんが棒を持つようにスティックやマレットをギューと握りしめてしまう持ち方だ。「ドラえもん持ち」はスティックを手首で動かすことができないので、演奏時は肘を支点としてスティックを打面へ叩きつける動きとなる。ギューと握りしめているのでもちろん指は使えない。もちろんリバウンドという動きはそこにはない。

小さい音が出せない、大きい音が出せない、スピードも持久力もなく音量のコントロールもできないので、予動がおかしかったりよくスティックを落としたりする。スティックが弾むということを知らないので教えたいことが山ほどあっても、なかなか前に進まないのである。まずは一旦ついてしまったこの癖をどうやって取り除くかが教える時の最大の悩みなのである。

それはさておき本作はアメリカ音楽の至宝で高名な指揮者としても有名であるレナード・バーンスタインが作曲したミュージカルの楽曲ウエストサイドストーリー。これをピアノトリオの名手オスカー・ピーターソン・トリオが演奏した快演である。

コロコロとよく転がりキラキラと輝く猛烈なスイング感のピアノのピーターソンはもちろんのこと、堅実ですべてのベーシストがお手本にすべきというレイ・ブラウンのベース、ブラシの名手でバシバシと複雑なキメもキメまくるようなテクニカルなドラミングだがセンスがさらに秀でているエド・シグペンのドラム。

彼らが全力で取り組んだ最高のエンターテイメントはやはり何回聞いても飽きることなく楽しい。ついうっかりしていると1年中CDプレイヤーから取り出すのを忘れてしまうくらいだ。このような名盤が再発という話がありうれしい限りである。

ウエスト・サイド・ストーリー

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トリロジー チック・コリア・トリオ ~やはりピアノトリオは良いものだ。

トリロジー
チック・コリア・トリオ


以前わんわんわんが作ってあげた「妖怪ウオッチの新EDテーマ」のマーチングバンドアレンジを子どもたちが気に入ってくれたことで調子に乗り、何の曲がやりたいの?」と子どもたちに聞いたところ「いーあるふぁんくらぶ」とのリクエスト。

当然一回で聞き取れるわけがなく「え?何て?」「いーあるふぁんくらぶ」。このやり取りを5回くらい繰り返し、ようやく聞き取れた。誰の曲かと問うと「ボカロ(ボーカロイド)」だそうだ。わんわんわんとしてはもっと「AKB」だとか「いきものがかり」だとかを想定していたのだが、出てきた答えがまさかの「ボカロ」。「今時の子はこんなん聴いてんねや」と時代の流れを思い知る。

閑話休題、今回ご紹介する1枚はなにげなしに手に取った1枚。しばらくエレクトリック路線が続いていたチックの作品であったが、本作はアコースティックなジャズの作品。「ライブアルバム」、「クリスチャン・マクブライド」、「ブライアン・ブレイド」。この3つのキーワードで安心して購入。

聴く音楽がクラシックがメインになりつつある今日この頃、ひょいとピアノトリオの音が流れると体と意識がグルーブする。その音を聞くだけでピーンと背筋を正さざるをえないチックのまっすぐきれいなピアノタッチ。マクブライドの弾く正確なピッチと太いグルーブのベース。超が付くほど音楽的反射神経が高いブライアン・ブレイドは、ピアノがパーンとはねたらドラムもポーンと受け答える。些細なアドリブも見逃すことなく、確かなテクニックと光るアイデアですかさず変化に反応する。名手たちによる程よい緊張感とリラックス加減が協和した至極のインタープレイにグイグイ引き込まれてゆく。

ゲストにギタリストやボーカリストを招いて新旧のスタンダードを演奏。レパートリーにはビル・エバンスの愛奏曲が名を連ねるが、凡庸なエバンス追悼作になっていないところがさすがである。アマゾンのレビューのなかで本作に否定的な意見があるのだが、チックにエバンスらしさを求めるのならば最初からエバンスを聞けばよろしいことである。

トリロジー

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ジャスミン キース・ジャレット チャーリー・ヘイデン ~夜中にひっそりと聞くにはこれくらいユルいほうが良いのである

ジャスミン
キース・ジャレット チャーリー・ヘイデン


時期が悪かったのだろうか、日本では5月というとスギやヒノキなどの花粉が飛び回っている時分だ。今年の2014年5月頭に行われたキース・ジャレットの大阪公演にて、キースは観客の掛け声や「へーくしょん!」というくしゃみや「ピュー」という酔っ払いの指笛とかにより「演奏を続けるには心が折れてしまった…」とのことで公演が中止となってしまった事件があったという。本件のことをご存知の方はご存じであろう。

悪いことが重なるもので、その公演はキースのソロコンサートだったそうだ。キースのソロと言えば楽譜も何もなくただ頭に浮かんだ音を一つ一つ拾い上げピアノを鳴らしてゆくという、とてつもなく集中力を酷使するパフォーマンスなのである。研鑽を重ね磨き上げた披露芸をワイワイガヤガヤと楽しむエンターテイメントとは別モノである。どちらかというとキースのソロコンサートへ赴くということは「無から音楽を紡ぎだすドキュメンタリー」を見守るということなのである。

キース本人も「私は何も無いところから音を紡ぎだしています。なので、皆さんはたった一つ仕事をして欲しい。その何も無いというところに協力をして欲しい」との事を客席に向かってお願いをしているのである。誰かが真摯な気持ちで発した音は真摯な気持ちで受け止めるべきなのである。

ずいぶん前置きが長くなってしまったが本作はキースが慢性疲労症候群となって人と会うのも非常にしんどいという難病から復帰した第一作目の「The Molody at Night, With You」に次いでリリースとなった第二作目にあたるのだろうか。病み上がりで立ち直ったばかりのキースと朋友チャーリー・ヘイデン(B)とのデュオ作品である。

キースには過去の名盤として「ザ・ケルン・コンサート」という神懸った作品があるのだが、本作は別の意味での良さがある。本作は確かにアルバム全体通してどの曲も同じような感じで「ザ・ケルン・コンサート」のような起伏はなく、どちらかというと「The Molody ~」のような穏やかな作品である。それをヌルいとかユルいとか捉え方があるのだが逆にそのユルさが良いのである。「The Molody ~」では病み上がりの一発目ということで、キースがメロディーを「取り戻す」という印象なのだが、本作の場合は低音部をヘイデンのベースにまかせ、キースのピアノがなんともリラックスしきっている。

キースがペダルから足を離すまでじっと耳を傾ける。夜中にひっそりと聞くにはこれくらいユルいほうが良いのである。

Jasmine

【関連記事】
■ザ・ケルン・コンサート キース・ジャレット ~奇跡の1枚
■The Melody At Night, With You キース・ジャレット ~涙があふれるほどの美しいメロディーの便り

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