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モントルー・ジャズ・フェスティヴァルの渡辺貞夫

ずいぶん久しぶりの更新。公私ともども非常に忙しく動き回るこの頃。いろいろ作ってきた自分なりの表記ルールなどはもう忘れました。心機一転の再スタートですので末永くお付き合いよろしくお願いします。

冒頭の「サデオ・ワナタベ」という紹介でおなじみの本作。新喜劇のように舞台の上でずっこけて「誰がワナタベやねん!」とつっこむ光景が目に浮かぶのはわんわんわんだけではないはずである。そんな天然ボケではじまる本作は渡辺貞夫をかじったらライヴ・アット・ピット・インとともに入手すべき貴重な1枚なのである。

渡辺貞夫はソプラニーノサックスやフルートなど持ち替え楽器を演奏し、メンバーたちと丁々発止のやりとりをするのだが、やはり彼はアルトがピカイチ。チャーリー・パーカー級のスインギーで多彩な表現はエモーショナルで彼の最大の持ち味。

参加メンバーも20代の若いメンバーなのでナベサダの応酬に引けを取ることなく血気盛んな演奏である。増尾好秋(gt)、いまや重鎮である鈴木良雄(b)、角田ひろ(dr)。「角田ひろ」とはあのメリー・ジェーンで有名な「つのだ☆ひろ」なのだ。本作の方向性を特徴づけているキーマンはドラムの「角田ひろ」なのではないだろうか。

この頃の彼はきっと富樫雅彦の弟子として修行にいそしんでいたころと思われ、ジャック・デジョネットとバディー・マイルス(ジミヘンとの共演で知られる歌うドラマー)とジョン・ボーナムと師匠の富樫をごちゃまぜにしたようなスタイル。とにかく4ビートではデリケートだが力強くブラシワークは富樫の繊細を受け継ぎ、そしてファンクビートでは聴く者の体をゆっさゆっさと揺るがすソウルフルなビートが特徴。荒削りな部分もあるのだがパワフルなグルーヴの中でも繊細なダイナミクスの変化がつけられており、特に小さい音の表現力は聴く者をニヤリとさせる心憎い演奏技量だ。

海外で繰り広げられた若者たちとの「尖った演奏」と「これぞナベサダの醍醐味」といえるようなアルトのプレイが好対照な一枚だ。
期間限定のリリースなので、ナベサダをかじったならばぜひゲットすべし。


モントルー・ジャズ・フェスティヴァルの渡辺貞夫(期間生産限定盤)
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ラウンド・ミッドナイト デクスター・ゴードン ~ただのサントラと思ったら大間違いの名盤

ラウンド・ミッドナイト
デクスター・ゴードン


本作はデクスター・ゴードンのアルバムではなく映画のサウンドトラックである。「ラウンド・ミッドナイト」という映画である。ジャズピアニストの鬼才バド・パウエルがパリで活動していたころの実話をもとに、デクスター・ゴードン主演のジャズマンとフランス人青年の友情を描いた作品だ。

かつてアメリカにて名声をほしいままにしていた老齢ジャズマンのデイル・ターナー(デクスター演)がアメリカでの活動を諦めてフランスへ渡ったのである。それは当時のアメリカはジャズ以外の音楽も台頭してきており、いわゆるジャズ不況という時代の流れであったからだ。

ちなみにフィル・ウッズ(As)も同様にヨーロッパへ実際渡っている。そしてウッズがヨーロッパにて発表したのが名作「フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン」なのである。

閑話休題パリへたどり着いたデイル・ターナーは酒におぼれ引退同様であったのだが、とあるジャズクラブで熱狂的なジャズファンの青年と出会う。半ば人生をあきらめかけていたデイル・ターナーはその青年に勇気づけられて再起をし再びアメリカへ戻ることを決心する…。

デクスターの役者ぶりは素晴らしく本物のジャズマンが演じるジャズマンはものすごく説得力がある。「ニューヨークの秋」のメロディーを吹くデイル・ターナーが突然「歌詞が思えだせない」と行き詰まり演奏をやめてしまう下りは、役者としての技量に本物のミュージシャンとしての技量がバイアスとなって凄みすら伝わってくる。デクスター・ゴードンは本作にてアカデミー主演男優賞にノミネートされたという。

映画の内容はここまでにして、本作は単なるサウンドトラックにしておくにはもったいないほどのクオリティーである。音楽監督はジャズピアニストのハービー・ハンコック。 ハンコックは本作でアカデミー作曲賞を受賞している。参加ミュージシャンも超豪華でハービー・ハンコックをはじめ、フレディ・ハバード、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウイリアムス(ジャズから少し距離を置いていたこのころの映像は貴重だ)、ボビー・ハッチャーソン(おとぼけ役で出演)、ビリー・ヒギンス、ジョン・マクラフリン(トラディッショナルなジャズギターが聴ける)…。このメンバーで内容が悪いわけはない。

特にぐっとくる曲は作品中デイル・ターナーの娘のチャンにささげられた「チャンズ・ソング」。ハービー・ハンコックとスティービー・ワンダー共作で数々のミュージシャンからカバーされ続けている美曲である。

ラウンド・ミッドナイト+1(オリジナル・サウンドトラック)

■ラウンド・ミッドナイト
こちらが作品のDVDとなる。本作をまだ見たことのないジャズを愛する人々にはぜひ見ていただきたい。

ラウンド・ミッドナイト [DVD]

【関連記事】
■フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン ~熱気のある演奏の手本!
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■Sonny Stitt Bud Powell & JJ Johnson ソニー・スティット ~音楽が生まれる瞬間はビバップそのもの!

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Mo Roots メイシオ・パーカー ~メイシオ流のJAZZアルバム

Mo Roots
メイシオ・パーカー

泣く子も黙るファンクの神JBことジェームス・ブラウンの右腕であるメイシオ・パーカーが自らのルーツであるジャズやソウルの音楽をカバーしたアルバムだ。マービン・ゲイやオーティス・レディング、レイ・チャールズ、ホレス・シルバー、ライオネル・ハンプトンなどの楽曲からの選曲であるが、メイシオがジャズものを演奏している珍しいアルバムだ。1991年のリリース。

たった5音のペンタトニックスケール(ヨナヌキ音階)だけで、これほどまで表情豊でリズム感抜群に歌う。知らぬ間に「耳を奪われる」というのが彼のサックスに潜む魔力なのだろう。変え指による微妙なピッチの変化するトレモロのような奏法や「プギョー!」と一発カマすグロウトーンやフラジオなど小技も効いており実にかっこよい。

もちろんJBの門下生ピー・ウィー・エリス(Ts)とフレッド・ウエスリー(Tb)も参加。ジャコ・パストリアスが散々演奏してきた名曲「チキン」がこの3人参加で聞けるのはありがたい。ジャズドラムの変人ビル・スチュワートがここではカッチリとタイトなファンクグルーブを叩いているのが意外である。

曲目リスト
1. Hallelujah, I Love Her So
2. Chicken
3. Let's Get It On
4. Hamp's Boogie Woogie
5. Fa Fa Fa (Sad Song)
6. Jack's Back
7. Sister Sadie
8. Daddy's Home
9. Down By The Riverside
10. Southwick

Mo Roots

【関連記事】
■Life on Planet Groove メイシオ・パーカー ~一生付き合えるファンクの大名盤
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■JAMES BROWN'S FUNKY PEOPLE ジェームス・ブラウン ~JBサウンドのエキスそのもの

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Sonny Stitt Bud Powell & JJ Johnson ソニー・スティット ~音楽が生まれる瞬間はビバップそのもの!

Sonny Stitt Bud Powell & JJ Johnson
ソニー・スティット

CDをプレイヤーに乗せて再生ボタンを押した瞬間から、スリリングでありながら余裕たっぷりの奇才バド・パウエルの超アップテンポのピアノイントロに心をさらわれる。ピアニストでなくてもこのヒラメキが音に変わる瞬間に完全にノックアウトだ。音楽がドライブする、グルーブするというのは正にこのことを言うといっても大げさではない。

奇才バド・パウエルは持病の精神疾患のためムラが激しいといわれるが、本作における彼のプレイはこの世のものとは思えないほど冴え渡っており「神懸かっている」という言葉が非常にしっくりくる。数ある彼の録音の中で本作を彼のベストプレイと位置づける人も多い。

対するはフロントを務めるソニー・スティット。彼のテナーはバド・パウエル怒涛のビバップに気圧されることなく次々とメロディーがあふれてとまらない。そしてご存知ビバップを代表する超絶テクニシャン、なんというタンギング!リップスラー!JJジョンソン(Tb)も同様次から次へとフレーズがあふれ出てくる。マックス・ローチ(Dr)とカーリー・ラッセル(B)の堅実でありながらもゴムマリのようにスイングしまくるリズムサポートもすばらしい。

「音楽が生まれる瞬間」がこんなにスリリングなのかということを改めてビバップが教えてくれる最高の一枚だ。一見すると地味なジャケットなのだがよく見るとものすごくカワイイのも好ポイント。「ビバップのスリル=音楽が生まれる瞬間」を味わう世紀の名盤である。


Sonny Stitt Bud Powell & Jj Johnson

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The Paul Desmond Quartet Live ポール・デスモンド ~いつの間にか「全部持っていかれる」名盤

The Paul Desmond Quartet Live
ポール・デスモンド

「酒がうまくなる」。こんなにこの表現がぴったり馴染む人はズート・シムズかこの人くらいだ。とにかく一度耳に入ったら圧倒的な存在感で無意識のうちにずっとそのフレーズを追いかけまわしてしまう。デイブ・ブルーベック4でおなじみの非常に中毒性の高いアルトの名手だ。

本作は1975年の米国トロントにて行われたライブでポール・デスモンドのファンならば抑えておきたい1枚である。
ピアノではなくギターを導入したピアノレスカルテットなのである。ギターはジム・ホールではなくエド・ビケットという人だ。わんわんわんの勉強不足で曲中のコンピングの音使いやソロなどジム・ホールの築いた「ギターをピアノのように弾く」スタイルを踏襲した名手のようだ。

本作はポール・デスモンドのプレイの魅力がつまっており、とにかく出だしの一音からため息が出てしまうほどである。一聴すると彼のサウンドは非常に軽やかな耳あたりとなっているのだが、楽器をやっている人に言わせると驚くほどストイックさを積み重ねた結果あのサウンドを作り上げているという。

そのストイックさは例えるならば緻密で実写的な硬筆画のようで、細かく繊細なタッチを積み重ねて遠景近景、筋肉や表情の描写を駆使して効果線やオノマトペに頼らずストーリーに緊張感をもたせるスタイルの「実力派漫画家」のようである。

きらびやかなテクニックではなく基本的な基礎技術がしっかりしておりピッチやサブトーンの使い方など楽器の歌わせかたが完璧なのである。気がつくとバンドのグルーブに身を任せてしまいずーっと身を任せていたい気分になれる。彼のように最初の数小節だけでこのような世界観を作れる人はそうそういない。

録音の質はさほどのレベルで決してよいとはいえないが、それでも録音の質を差っぴいてもまだ有り余るほどのおつりがくるほどの隠れ名盤である。

Live

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